使用されている木材の知識
ウクレレの音色はサウンドを左右する最重要要素です。「ハワイアン・コア」「マホガニー」「スプルース」「マンゴー」「アカシア」「メイプル」「ひのき」「桜」など様々な材が使われています。それぞれの材によってサウンドが違います。高級なウクレレほど良い材を使用してあるのは間違いありません。また同じ材でも木目の美しさや品質で価格が大きく左右されます。また、単板(1枚板)・合板(張り合わせた板)によってもそのサウンドは全く違いますから、このあたりも選ぶ基準としては大切です。
ウクレレに使用されている木材は1本1本杢目が違います。インターネット通販でウクレレを購入する場合、写真が掲載されているものと同じウクレレが届くわけではありません。限定1本のウクレレではない限り、同じ杢目や色具合であるはずがありませんから、杢目にこだわるのならば実際に店頭で見て触って確かめるしかありません。

メイプル
Maple
メイプルシロップで馴染みのあるのがこれです。カナダ・アメリカ北東部産のカエデのことです。辺材は淡い灰白色、心材は灰色を帯びた黄褐色。材質は緻密で狂いが少なく、非常に硬くて音の反響も大きいです。歯切れの良い音色が特徴。衝撃性に強いのでボーリングのレーンやピンの素材として使われる。エレキギターの材としてよく使用されています。写真のメープルはスポルテッドと言って個性が強く出ている材です。


ひのき(桧・檜)
C. obtusa
日本と台湾にのみ分布するのが桧。日本人に馴染みのある木材です。日本の建材としては最高品質。独特な香りが実に東洋的。木材の徹底した乾燥管理と製作技術が求められること、またその用途が建材として使用されているため、桧のウクレレは市場にほとんど出回りません。ウクレレのサウンドはどこまでも甘く、深く、肌触りがよく一度触ると忘れられない音になるかもしれません。 当店のオリジナルモデルに採用しています。

シダー
Cedar
辺心材の差は明らかで、辺材は白色で狭く、心材は赤褐色。耐久性は高い。シダーはスプルースに似た響きを持ち、トップはシダー、サイドバックはローズウッドなど硬い材と組み合わせることが多く、クラシックギターのような明るく迫力あるサウンドを持っています。

ジリコテ
Ziricote
ムラサキ科の広葉樹。メキシコ、グアテマラなどの中南米などに生育。材色は灰~緑がかった黒で濃淡の模様がある。現在は産出量は少ないため、非常に希少な材です。硬くて弾力がある材質で、重厚なサウンドを作り出してくれます。

エボニー(黒檀)
Ebony
カキノキ科カキノキ属の常緑広葉樹。インドネシアを中心に東南アジア全域に生育。また、アフリカの一部にも分布。辺材は淡い赤色を帯び、心材は黒色と淡赤色の帯びが交互に重なった杢目が多い。非常に重く硬い材で、加工は困難を極める。耐久性は非常に優れています。黒檀という名称でも知られており、指板やブリッジで使用されることもあります。
