ウクレレの種類・使用材・杢目の知識

ウクレレの種類と素材

ウクレレにはいろいろなサイズや木の種類があります。メーカーやブランドはウクレレのヘッド部分や内部のラベルに書いてあるからわかりますが、使われている木材のことまでは知らないという方のために、ウクレレの種類と使用されている木材のことを少しお教えします。これから自分の相棒になってくれるウクレレのことをよく知っておくことも大切なことです。
 
 

ウクレレのサイズ(種類)

ウクレレには様々なサイズのものがあります。ある程度サイズは決まっていますが、メーカーによって微妙な差があります。ここでは一般的なサイズのものを5種類紹介します。実際にはこれ以外に「ベビーサイズ」といわれるソプラノよりも小さなものや、バリトンという「テナー」よりも大きなウクレレもありますが、通常の店舗に置いていないことがほとんどなので、おそらく皆さんが手にすることはないでしょう。

ソプラノ

基本のサイズとなるウクレレです。子供や女性でもOKです。もちろん男性でもOKですが、指が太い方や体格のよい方にはお勧めしません。一般的な楽器店で「初心者なんですけど、どのウクレレが良いですか?」と聞いたら何も考えずに渡されてしまうのがこのサイズのウクレレです。基本となるウクレレではありますが注意が必要です。

ソプラノロングネック

ボディーはソプラノ、ネックはコンサートというサイズです。ボディはソプラノなので女性、小柄~標準体格の男性におすすめです。フレット数も多いのでソロを弾くにも弾き語りをするにも使いやすいのが特徴です。ソプラノボディーなので軽めの心地よいサウンド感があります。

コンサート

ウクレレ全般から言えば、中サイズというところでしょうか。ソプラノよりもひとまわり大きなサイズですから持ちやすい。音に深みが出ます。男性や、大きめのサイズのほうが弾きやすいと感じる方は、1本目からコンサートサイズでもOKです。

コンサートロングネック

ボディーはコンサートでテナースケールのネック。音のピッチの安定(精度)が増します。フレット数が多いのでハイコードでの演奏やソロでも抜群に弾きやすくなります。ホールド感はコンサートサイズと同等です。テナーサイズは女性では大きいと感じる方も多いので、コンサートロングネックのほうが弾きやすいでしょう。

テナー

ウクレレの中では大サイズといったところでしょう。これよりも大きなバリトンウクレレがありますが一般的ではありません。体格が大きい男性はテナーサイズを選んでください。ジェイク・シマブクロもテナーウクレレです。弦のテンションも固く指に負担を感じるかもしれませんが、ジェイク・シマブクロのような演奏を目指すならテナーです。 指が長い、腕が長い女性もOKです。

 

使用されている木材の知識

ウクレレの音色はサウンドを左右する最重要要素です。「ハワイアン・コア」「マホガニー」「スプルース」「マンゴー」「アカシア」「メイプル」「ひのき」「桜」など様々な材が使われています。それぞれの材によってサウンドが違います。高級なウクレレほど良い材を使用してあるのは間違いありません。また同じ材でも木目の美しさや品質で価格が大きく左右されます。また、単板(1枚板)・合板(張り合わせた板)によってもそのサウンドは全く違いますから、このあたりも選ぶ基準としては大切です。
ウクレレに使用されている木材は1本1本杢目が違います。インターネット通販でウクレレを購入する場合、写真が掲載されているものと同じウクレレが届くわけではありません。限定1本のウクレレではない限り、同じ杢目や色具合であるはずがありませんから、杢目にこだわるのならば実際に店頭で見て触って確かめるしかありません。

 

マホガニー
Mahogany

中南米、アフリカ、東南アジア産。赤褐色で木肌はあまり個性がない杢目のものが多いです。甘く柔らかな音色になります。高音域や音抜けの良さでも安定感のある材です。マホガニーのウクレレは目にすることが多いかもしれません。その杢目と品質、産地の違いで安物から高額なものまで様々あります。品質の良いマホガニーのウクレレは最高に甘いサウンドでJAZZの演奏にも相性がよく、その響きに魅了されます。

マンゴー
Mango

淡黄色、薄茶色での木材です。材質が柔らかく、色むらがあるので同じ杢目に出会うことはほとんどありません。コアやマホガニーより柔らかい音色、丸い甘い音色で落ち着いた印象があります。一本一本木目が全く違うので通販で購入すると「写真と違う」というのが当たり前です。杢目に拘るなら店頭で手に取って選びましょう。そういった意味では気に入った木目のマンゴーに出会ったら即ゲット!

メイプル
Maple

メイプルシロップで馴染みのあるのがこれです。カナダ・アメリカ北東部産のカエデのことです。辺材は淡い灰白色、心材は灰色を帯びた黄褐色。材質は緻密で狂いが少なく、非常に硬くて音の反響も大きいです。歯切れの良い音色が特徴。衝撃性に強いのでボーリングのレーンやピンの素材として使われる。エレキギターの材としてよく使用されています。色白で品のある杢目は女性的です。眺めていても飽きません。

ハワイアンコア
Hawaiian Koa

ハワイ産の「神が宿る樹」がハワイアンコア。とても貴重な木材です。材面は薄褐色から赤褐色で、金色の光沢があり高価な杢を使ったウクレレは見ているだけでうっとりします。不規則な縞や杢目が現れることも多く、杢目によって価格が全く違います。硬くて響きが良く、カラッとした歯切れの良さ、コロコロとした温もりの音色が特徴。明るい豊かな音色でウクレレらしいサウンドです。杢目の美しさは芸術的です。

スプルース
Spruce

マツ科の針葉樹。白っぽく淡い黄褐色は、女性の肌のように美しい。アコースティックギターに使用されることが多いのですがウクレレでも同様でトップ材として使用します。サイド、バックにローズウッド材やハカランダ、メイプル、コアなど硬い材と組み合わせることが多く、鳴りの大きさが明らかに違って感じます。音のヌケ感に優れ、音の輪郭がはっきりします。

アカシア
Akasia

マメ科でオーストラリア大陸、アフリカ大陸に分布。日本のアカシアはニセアカシア(偽アカシア)という木で、1873年に日本に輸入されたころアカシアと名づけられ歌謡曲などに登場しますが、全く別物です。個性的な杢目でアカシア・コアと言うこともありますがこれは正式な名称ではなく、ウクレレの音ハワイアンコアとは全く違い可愛い音と甘めのサウンドです。

桜(チェリー)
Cherry

説明する必要もありませんね。これぞ日本!というわけですが、このサクラの材を使ったウクレレに出会うことは稀です。量産品のウクレレには存在しません。ビルダーの方が製作したものしか入手できません。私はサクラのウクレレを保有しておりまして、これが実に男っぽいパワフルなサウンドです。イヨッ!桜吹雪の遠山の金さん、待ってました!という感じでしょうか(笑)

ひのき(桧・檜)
C. obtusa

日本と台湾にのみ分布するのが桧。日本人に馴染みのある木材です。日本の建材としては最高品質。独特な香りが実に東洋的。木材の徹底した乾燥管理と製作技術が求められること、またその用途が建材として使用されているため、桧のウクレレは市場にほとんど出回りません。ウクレレのサウンドはどこまでも甘く、深く、肌触りがよく一度触ると忘れられない音になるかもしれません。